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ケアラーズカフェKIMAMA

Author:ケアラーズカフェKIMAMA
ケアラーズカフェKIMAMA(きまま)は、自宅のリビングを開放して介護者のための居場所を提供しています。
日々介護に追われる人たちが、ほっとひと息つける場所。
気楽に集えて、おしゃべりをし、ちょっと気分転換できる場所。
「この場」が、そのお手伝いをできれば、そう考えています。
また昨年9月にケアラーズカフェをはじめたのをきっかけに、「地域共生のいえ※」になるべく準備をすすめてきました。
ひとりでも多くの介護者にこの場所を知ってもらい、忙しい介護の合間に、ひと息ついていただけたら、そう願ってのことです。

開放日:毎月第3木曜日13時~16時
参加費:ケーキとお飲物つき650円

どうぞお気軽にお越しください。


※「地域共生のいえ」とは、
オーナー自らの意思により地域の公益的かつ非営利なまちづくりの活動の場として、地域の絆を育み開放性のある活用がなされている私有の建物のこと
(一財)世田谷トラストまちづくりHPより


また同じ場所では、毎週火曜日11時~17時にコミュニティカフェ「きままなスイーツカフェ」を開催中。
詳しくは、きままなスイーツカフェfacebookをどうぞ。


お問い合わせは下記メールまたはお電話でどうぞ。

*ケアラーズカフェKIMAMA*
世田谷区桜丘5-15-11(桜丘区民センターとなり岩瀬宅)
03-3439-1650
harumi2014325@yahoo.co.jp

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オランダ福祉視察ツアー 体験記 6日目 アムステルダム 「家庭医」

オランダツアー6日目の午後は最後の視察先である家庭医(General Practitioner)のリブ・ロスさんの診療所を訪問。
リブ・ロスさんは、今回現地での通訳兼ガイドを務めてくださった後藤猛氏の家庭医でもある。
診療所は目の前がすぐ運河で、普通の中層住宅の2階にあり、うっかりすると見落としてしまいそうな小さなネームプレートが付いているだけ。
イギリスと同じく、地域に根付いた医療制度が最も浸透しているここオランダでは、全国民が家庭医に登録する仕組みになっている。フリーアクセス制度をとる日本との大きな違いである。
内科医の開業医が多い日本と違い、家庭医は全医療を診る専門医なのである。家庭医は医科大学で3年間の家庭医療専門医研修を受け、その後インターンを経て独立する。それこそ日常的なケガから病気はすべて家庭医で診てもらい、検査や手術等が必要な場合は2次医療の病院の専門医を紹介される仕組みとなっている。家庭医では診断できない場合も専門医に紹介する。リブ・ロスさんは、薬で治療できるかどうかを判断するため、認知症の患者をメモリー クリニックに紹介したこともあるという。
家庭医には世帯単位で登録されることが多く、家庭医は家族構成や家族全員の健康状態を把握していて、家庭内の悩み事まで相談にのる、生活のコンシェルジュだともいえる。家庭医が受け持つ1次医療(プライマリ・ケア)が、医療問題の90%に対応していて、その医療費はわずか7%位だそうだ。
家庭医への登録料は年間100ユーロ、その他の医療費はすべて短期医療保険(ZWV)で賄われるという。
人間関係には相性の問題等もあるから、利用者は家庭医をいつでも替えられる。実際後藤氏もリブロスさんに出会うまでに何人も家庭医を替えたとのこと。
リブ・ロスさんは同僚と二人で診療所を営み、3名のアシスタントがいる。アシスタントの1人はMD(医師)の資格を持っている。診察室は病院というより事務所のような雰囲気。パソコンで情報を共有できるので、休暇中は同僚の医師が交代できる。彼は2000人程の登録患者を持ち、1日に25~30人を診療所で診察、自転車で2~3人の訪問診療に出る。診察の合間には電話相談にも応じ、その数は1日に10~15人位だという。この日も、訪問診療に出かけて帰ってきたところだった。電話相談は主にアシスタントの役割で、電話相談の8割がアシスタントで対応できるそうだ。その数は1日に200件程にものぼるとか。
安楽死の要望に判断を下し、実行するのが家庭医だということをIMG_9565_convert_20140724091205.jpg
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、午前中の視察先「安楽死協会」で学んだばかり。
リブ・ロスさんに、「安楽死を実行した経験はありますか?」と尋ねたところ、「はい、昨日と今日と2件ありました。」との返答に、その場が一瞬ざわめいた。安楽死が現実味を帯びて目の前に差し出された、そんな衝撃があった。
安楽死を扱うのは毎年2~3件だが、今月はたまたま3件もあったという。
一人は2年前に離婚し、その頃から受診していて鬱状態にあった患者、もう一人は咽頭癌を患い骨転移している患者だったそうだ。たまたま安楽死に使用したという薬が、彼の手元にあったので、それを見せていただいた。
その人の仕事や性格、家庭環境、ライフスタイル等を知っていて、本人の想いを十分理解できる家庭医。そんな家庭医と患者との信頼関係があるからこそ、安楽死が成立するのだ、そうあらためて感じさせられた。
日本では安楽死について議論する前に、家庭医(かかりつけ医)の育成が急務なのではないかしら?そんな考えが頭をよぎった。

余談ですが、リブ・ロス医師はとてもハンサムで素敵な方。少々お疲れのご様子でしたので、思わず声をかけてしまいました。こんな人がかかりつけ医だったら、いいですね~




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オランダ福祉視察ツアー 体験記 6日目 アムステルダム 「安楽死協会」

ツアー6日目の午前中はアムステルダム市内にある「安楽死協会(NVVE)」を訪問。目の前に運河が流れる煉瓦ビルの2階、17世紀のたたずまいを残した地域にある。オランダでは安楽死という言葉は使わず、「安楽死協会」は正確には「自由意志生命の終結協会」という。当初は「オランダ尊厳死協会」という呼称であった。
オランダでは、2001年に世界で初めて安楽死を法制化したが、そもそもの議論は1973年に半身麻痺の母親をモルヒネで死亡させた女医の事件に遡る。この事件は大騒動になり、これを機に、1973年に「安楽死協会」がつくられた。その後も1994年のチャボットさん事件などが起こり、「安楽死は違法だが、条件付きで容認する」という形に落ち着いた。
その条件とは、「本人の死を望む意志」、「主治医の診断と主治医以外のもう一人の医師の承認が必要」」、「主治医が実行する」、「死後に検視官が調査して検証委員会に報告する」等である。
2012年の安楽死者は4,188人で、うち8割が末期癌患者、認知症の人が42人いた。認知症の人も、発症前から手続きを踏んでいれば安楽死できる。安楽死を行った場所は自宅でが8割近く、施設や病院でがこれに続く。
安楽死の実行者は家庭医(主治医)が9割で、老人病専門医やELC(End of Life Clinic)の医師等である。
原則的には家庭医(主治医)が安楽死を実行するが、宗教上の理由などから家庭医が拒否した場合には、ELCの医師が行うこともある。ELC(End of Life Clinic)は複数の医師により構成される財団法人で、安楽死協会(NVVE)とは別の組織、2012年3月に設立された。設立以前には、家庭医が拒否した場合は他の家庭医が実行したり、本人自身が飲食物を摂取せず自然死する方法をとっていた。
安楽死の方法は筋弛緩剤や薬(barbiturates)の投与によるものである。人口呼吸器を外すなど延命治療の中止は安楽死には相当しないという。
現在安楽死を認める国はオランダの他にベルギーやスイス、アメリカのオレゴン州やワシントン州に及んでいる。
12歳未満の安楽死については親の決断に拠るが、12歳から15歳では親の許可があれば安楽死できる。ベルギーでは12歳未満でも自分で判断できれば安楽死できる、ということで最近話題になった。
また、オランダでは外国人の安楽死は受け入れていないが、スイスでは外国人の安楽死も受け入れている。
1973年に設立された「安楽死協会(NVVE)」だが現在は147,000人の会員がいて、これは国民100人に1人の割合である。ローマ法王は安楽死にはもちろん反対の立場だが、オランダのカトリック信者の92%が安楽死に賛成というのは興味深い。
安楽死協会には23人のスタッフの他に180人ものボランティアがいて、私達に説明をしてくれた女性もそのボランティアのひとりだった。安楽死協会の役割は安楽死に関する世界中の情報を提供したり、電話で会員の相談に応じたりして支援をすること。必要があれば直接面談をする場合もある。しかし安楽死を実行するのはそれぞれの家庭医であって、この協会には医師はおらず、ましてや薬を処方することはない。安楽死について相談できる家族や友人がいない場合にはここのボランティアが、その役割を担う。
増加する認知症の人への対応や医師への情報提供や啓発活動等、今後の課題も数多くあるとのことだった。
愛する家族に見守られて、薬の入ったワインを飲み、静かに息を引き取る。そんな安楽死の一場面を想像してみる。IMG_9503_convert_20140723110036.jpg
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日本で安楽死が語られるようになるのは、果たしていつのことだろうか?

オランダ福祉視察ツアー体験記 5日目 アムステルダム郊外「ホグウェイ」

5日目は今回の視察ツアーのハイライトである場所を2か所訪問した。ケア ファーム「アムステルタウン」と認知症村「ホグウェイ」だ。午後の視察先の「ホグウェイ」は、アムステルダムから車で20分程の田園地帯の中にある。
認知症の人だけが暮らす「村」として、今や世界中から注目され、英国のガーディアン紙が昨年、「認知症の人のテーマパーク」等と報じ、世界各国から視察団が訪れているという。入り口は施錠されていて、厳重な警戒態勢である。
年々視察者の数が増え、かなりナーバスになっていると感じた。今回私達も半数の人数しか受け入れてもらえなかったし、認知症の人の写真は絶対に撮らないことと、念押しされた。どうやら認知症の人の家族からクレームがでたことがあるらしいとのことを後から聞いた。
ホグウェイのエントランスホールに足を踏みいれると、右手には食品や生活用品(大人用オムツもある)等を扱うスーパーマーケット、左側にはレストラン、理容院や美容院がある。施設内にはコンサートホールやバーもあり、一つの街のようだ。
また、通りには音楽や手芸、料理等多くのクラブがある。その日は音楽クラブの活動を見学することができた。
指揮をする男性は以前音楽に携わる職業だったのだろう。声量のある歌声で、酔いしれるように歌っていたのが印象的だった。きっと昔の自分にもどっていたのだろう。
実は、ここは以前は病院のようなナーシングホーム(特別養護老人ホーム)だったのだが、スタッフの総意で、「自分が入居したいような」施設にと、2007年に建て替えられたのだという。
現在は認知症の人152人が暮らすナーシングホーム。7人ずつ8ユニットと6人ずつ16ユニットで構成されていて、それぞれのユニットには居室を挟むように共有の厨房と食堂それにリビングルームがある。
各ユニットはすべて通路や道路でつながっている。
24のユニットの運営法が特徴的である。ライフスタイル(生活歴)を7つに分類し、同じライフスタイルの人達が同じユニットで暮らしている。認知症ケアには生活歴の把握が欠かせないということだろう。そのため事前に、家族に、認知症者本人の居住地域、思想、マナー等40項目の質問に答えてもらい、本人のライフスタイルに合ったユニットを選択できるようにアドバイスしているそうだ。
7つのライフスタイルとは、都会派タイプ(Urban),職人タイプ(Homely)、文化人タイプ(Cultural)、インドネシアタイプ(Indonesian)、富裕層タイプ(Well-to-do)、保守派タイプ(Traditional)、クリスチャンタイプ(Christian)で、入居後別のユニットに移ることも可能だという。
費用は1日24,000円弱、月に700,000円位で部屋代、食費、医療費、介護費用が含まれる。
ここで働くスタッフは240名でそのうち常勤が170名、夜勤の配置は入居者30人に対して1人だそうである。
このほかに120人のボランティアが活動しているとのこと。
点滴や胃瘻は造設せず、自力で食べられなくなった場合も延命処置はせず、自然な形の看取りを心がけているとのことである。

画期的な認知症村として当初はそれなりに期待していたのだが、実際に見学してみるとさほどの感慨がなかったのは何故なのだろう?
その理由のひとつが周辺地域との交流が全くないということ。出入り口は施錠されていてまるで集団刑務所のよう。そういう人もいれば、どこのグループホームでも出入り口は施錠しているから同じという人もいて、感想はひとそれぞれだった。
ただ、他のケア付き住宅(グループホームの類)が市内にあるのと違い、ここは郊外の田舎という立地から、外界からIMG_9386_convert_20140713132928_20140713155208a3d.jpg
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隔離されている感は否めなかった。
あるいはピリピリした職員の態度によるものも影響したのだろうか?ここでも、Keyzerで経験した、視察する側と視察される側との想いの違いを感じた。去年の視察時よりさらに制限されていて、ライフスタイル別のユニットもHomely型とWell-to-do型しか見学させてもらえず、それぞれの特徴も今ひとつ分からなかったせいもあるかもしれない。
いずれにしても、午前中に視察したケアファームの印象が素晴らしかったので、それとは対照的に映ったせいもあるやもしれない、そう感じた。但し、ケアファームはあくまでデイサービスで暮らす場とは違うのだから、単純に比較することはできないのだけれど…

オランダ福祉視察ツアー体験記 5日目 アムステルダム「 アムステル タウン」

ツアー5日目の午前中はアムステルダム郊外のケアファーム 「アムステル タウン(Amstel Tuin)]を視察。
ケアファームとは高齢者や認知症、知的障害者など社会的弱者のデイサービスを提供しているワイナリー(農場)のことで、オランダ国内に1,100件あり、今や一大ビジネスとなっているとのこと。これら1,100件のケアファームは株式会社として運営され、管理組合もある。ケアーファームの利用者やその家族がそれぞれに点数をつけて評価する仕組みとなっている。
オランダのアルツハイマー協会とも連携し、家庭医や薬剤師とのコーディネイトの役割も果たしている。
ここ「アムステルタウン」はご夫婦二人で6年前にスタート。ワイナリーを経営したかった夫と、ケア(介護)の仕事に携わりたかった妻の二人の夢が一致して、実現したものだ。ここは海抜マイナス5~6mの土地、世界でもっとも低地でワインを栽培していることになる。 ここでの一日のケアの流れは、まずお茶を飲むことから始まる。以前にも述べたが、これはオランダの風習で物事の始まりはまずお茶からなのだそうだ。次にその日の直近の出来事やニュースについて話し、その後音楽やゲーム等を楽しみ、一人ひとりについて語り合う、回想法の場があり、それから昼食を皆で一緒に作って食べるというプログラムだ。
認知症の人も剪定作業等を任されてワイン栽培に携わるそうで、自然(ブドウやイチゴ畑、草花や鳥のさえずり等)に触れることで、この場所に来る前と後とでは表情が変わり、皆さんイキイキとしてくるそうだ。実際ここの利用者たちの表情はみな明るく、穏やかで楽しそうなのが印象的だった。
皆で力を併せて作るワインは、近隣住民とのイベントの時等に販売されるが、いつもすぐに売り切れるそうだ。
一緒に写真に写っているのはアルツハイマーの男性だが、彼はこの日バラの剪定作業をするところだった。バラには虫がつきやすいので、その点を利用してブドウと一緒に植えてあるとのこと。彼も実にいい表情をしていて、なんだかこちらもうれしくなってしまっIMG_9202_convert_20140713121242.jpg
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た。

オランダ福祉視察ツアー体験記 4日目 アムステルダム「カイザー」

4日目の午後は、新開発地区アイベルグの「メイボーム」を視察した後、アムステルダム市内にある複合型施設「カイザー(De Keyzer)を訪問。Keyzerとはカエサルすなわちジュリアス・シーザーのこと。偉大なローマ皇帝にちなんで名付けたのだと思われる。人口密度の高いアムステルダムで環境にそうように造られた建物内にある。認知症の人6名が1ユニットで暮らしていて、全部で6ユニット、計36名。その他の障害者8名と合わせて44人が入居している。いわゆる Small Scale Living Unitだ。
デイサービスも併設していて、施設の隣には家庭医、薬局、在宅ケアセンター(地域包括支援センター)があり、近隣には歯科医もいるので、近隣の住民も利用できるようになっている。施設内部に設けられていた「瞑想の部屋」は紫色の壁で装飾されていて、なんだか日本のカラオケ ルームみたいな感じがした。

パーキンソン病で入居しているという元新聞記者の部屋を見せていただいた。親日家だという彼の部屋には日本のタンスが置かれ、浮世絵その他書籍等、日本の物のコレクションが数多くあった。車椅子に乗った彼は不自由な手を動かしながら、1枚の日本のハガキを取り出して、一生懸命何かを伝えようとするのだが、私達は時間がないからと急かせれて次の場所へ移動しなければならなかった。その場を立ち去り難く、なんともやりきれない気持ちになったのは私だけだはないはず。視察だと称して突然ガヤガヤと訪れられ、平穏な日常を乱される。視察される側の気持ちはどんなだろう?昔は新聞記者で取材する側だったその彼は、どんな気持ちで受け止めたのだろう?その気持ちは察するに余りある。今回の視察旅行で深く印象に残った出来事の一つだった。IMG_9087_convert_20140712165120.jpg
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オランダ福祉視察ツアー体験記 4日目 アイベルグ「メイボーム」

ツアー4日目の午後はアムステルダム北部の人口の島、アイベルグにある「メイボーム(5月の木の意味)」という生涯住宅(Lifetime Housing)を訪問。アイベルグは海を干拓して新しく作った計画的な都市で、市民の要求にそってできた街。
1997年に開発に着手し、2012年には45,000人、18,000世帯が暮らすようになった。新しい都市計画作りのモデルとして世界各国から視察に来る。ここには富裕層から低所得者、高齢者から子供、健常者と障害者、ケアの必要な人、ケアの不要な人まで様々な人達が暮らしている。人種も様々で、トルコ人やモロッコ人は18歳以上になっても家族が一緒に住むため、大きな住宅もある。ホームレスのための住居まである。IMG_8988_convert_20140712151914.jpg
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アダプタブル住宅と呼ばれる70㎡のバリアフリー住宅が全住宅の5%ある。高齢者・障害者向けのケアセンターが3か所あり、ショートステイ用に3室、障害者中心の住宅が16室ある。ここの利用者はLDに来て食事を摂るが、食事は配食サービスを受けて温めるクックチル法式。利用者は19人で、利用者1.6人に対して1人の職員が配置されている。
日中5人、夜間3人、深夜2人の体制で地域を巡回している。ケアーセンターには週に2回家庭医が訪問し、訪問看護師・介護士やソーシャルワーカーも来てくれる。

オランダ福祉視察ツアー体験記 4日目 アムステルダム 「アルツハイマー協会」

ツアー4日目、午前中はアムステルダムにある「アルツハイマー協会」を訪問、ジュリー・ミールベルさんからお話を伺いました。アルツハイマー協会は、認知症を理解してもらい、認知症者とその家族の生活の質を高めるための支援を目的として設立され、アムステルダムに本部があり、オランダ各地に52個所の支部があります。
アルツハイマー協会で働くスタッフは55人で、その他に6,000人程のボランティアが活動しており、募金活動専門のボランティアが31,000人以上います。主な活動は、認知症カフェの運営、認知症者や介護者のための情報提供や24時間対応の相談窓口、担当省庁とのロビー活動、TVその他のメディアを使っての広報活動、認知症啓発のための学校教育、ボランティアの教育など様々です。年間約10億円の寄付があり、財団が運営しています。
認知症カフェはオランダ各地に240か所あり、認知症者を理解し、社会に受け入れられることを目的としていて、認知症者本人やその家族(介護者)、同じ立場の者同士が情報を共有したり、意見交換をしたりして交流を図ります。介護のプロや精神科医、ケースマネジャー、法律家等の専門家も同席しているので、様々な相談にも応じてもらえます。これらの専門家たちは皆ボランティアでの参加です。アルツハイマーカフェは月に1回、同じ場所、同じ時刻で開催され、各回毎に異なるテーマについて話し合われます。例えば、「認知症とは何か?」「安楽死とは何か?」等についてです。
部屋には花が飾られ、お菓子とお茶が振る舞われます。アロマテラピーが利用されることもあるようです。
認知症カフェのオープン当初は誰も来ませんでしたが、今では常に15~20人、多い時には50人程が訪れることもあるとか。「認知症」がタブー視されない社会づくりを目指していると感じました。
実際に認知症カフェの様子をこの眼で見たかったのですが、残念ながら今回は見学する機会はありませんでした。

オランダの人口約1,700万人のうち65歳以上は280万人。認知症の人は、2012年現在で25万人いて、うち65歳未満の人は12,000人、移民が14,000人。そのうち「認知症の診断」を受けていない人が10万人います。25万人の認知症者の69%が在宅で暮らしています。
認知症の人が精神科病院に入院することはありません。この点が日本との大きな相違点で、日本では56,000人の認知症者が精神科病院に入院しています。オランダでは、精神科病院への強制入院は例外的で、裁判官ないし市長による承認を必要とします。
家庭医(オランダに8,000人)が認知症発見のゲートキーパーの役割を果たし、メモリークリニック(オランダに60か所)における認知症診断のためのデイケアがあります。メモリークリニックには精神科医の他看護師やセラピストがいて診断の手助けをします。
ナーシングホーム(日本でいう特別養護老人ホーム)に入居している認知症者は80,120人で、平均入居期間は1.5年。そのうちの1/3の重症者が、「Small Scale Living Unit」と呼ばれる、日本の認知症グループホームと同じような集合住宅で暮らしています。
認知症者は2040年には50万人に増加すると予想され、オランダにおいては年間39億ユーロの最もコストのかかる疾患(介護費用も含む)だといわれています。また介護者(ケアラー)の多くは過大な負担感やストレスを抱えているあるいは負担が過大になる重大なリスクに直面しています。
アルツハイマー協会はオランダ認知症国家戦略に当初から携わり、政府、研究機関、地域ネットワーク(認知症の人とその家族)と連携して2005年から全国認知症プログラムがスタートし、その後保険会社(ZVWという短期の医療を賄う保険の保険者)が加わって2008年に認知症統合ケアプログラムに移行し、さらに2011年からは専門職や事業者団体等も協働して全国認知症ケア基準となりました。地域ごとに異なる目標を設定して認知症の患者主体の問題解決に向けたプロジェクトからスタートし、認知症ケースマネージメントと組織間連携に基づいた認知症統合ケアの実現を目指し、現在95%の地域で認知症統合ケアが実施されています。こうした在宅ケアの充実がコストダウンにつながるといわれています。
今後は、認知症と診断されていない人(10万人/25万人)の問題を解決することや、認知症の患者やその家族にとって
本当に重要なことは何かを知り、「よいケア」の基準を再定義することが重要だと考えられているようです。
日本での認知症国家戦略はまだまだ大分立ち遅れているといえるでしょう。IMG_8978_convert_20140712090324_20140712104406359.jpg
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オランダ視察ツアー 体験記 3日目 デンハーグ 「アーフェスリンゲ」

オランダ視察ツアー3日目の午後は、デンハーグにある大型認知症施設「アーフェスリンゲ」を訪問。
創設者はアフィエという女性で、2つのタワーでつながっている現在の建物は半年前に新築。それ以前は200m程離れた場所で同じような認知症対応の施設を30年間運営していたとのことです。運営費は全額、基金で賄われているそうです。
11階建てのタワーの方には認知症者が入居しており、9名で1ユニット、計10ユニットの90名と、7名で1ユニットの合計97名が各階に居住しています。このタワーの入居者は日本でいうと要介護度4~5位の人達だそうです。ここは自宅の集合体という考えに基づいて運営されており、家族や友人の出入りは自由で、各々のキッチンを使って料理もできるようになっています。施設内にはレストランやカフェテリアもあり、共有スペースではゲームや読書その他の趣味を楽しむことができます。
但し、認知症者は身に(ペンダント等)センサーをつけていて、付添いなしでは外出はできません。
また、廊下やエレベーターその他施設内のいたる所に監視カメラが設置されていますし、センサー付きの部屋もありますから、24時間監視されているという感じがしないでもありません。
案内された部屋は  75㎡位の2DK,日本の25㎡と比べるとかなり広く、窓も大きいです。入居料は1,000ユーロから3,000ユーロ(日本円にして14万円~42万円位)で、低所得層から富裕層まで、誰でも入居できます。低所得者には保険があるので実質7万円位の入居料で済むとのこと。
もうひとつのタワーは自立者向けの住宅で、40名が入居しているそうです。
介護職員は53人、それにボランティアが75人。その他、カフェテリアやレストランで働く人、掃除をする等をする人45名はボランティアではないとのことでした。
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入居希望者は付近の住民が多く、現在30名程がWaitingListに載っており、3か月から半年待ちだそうです。

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「介護保険の仕組み」についての勉強会

7月17日(第3木)のケアラーズカフェKIMAMAで、「介護保険について」の勉強会を開催します。
親や家族の介護が必要になった時に利用できるのが介護保険ですが、知っているようで案外知らないことも多いのでは?
今回は地域包括支援センター(経堂あんしんすこやかセンター)の職員に来ていただき、介護保険の仕組みや利用の仕方などについてお話しいただきます。いざという時のために備えておきませんか?
家族を介護している方、これから介護が必要になる方、どなたでもお誘いあわせの上お越しください。

日時: 7月17日(第3木)  2:00P.M.~3:00P.M.
場所: ケアラーズカフェKIMAMA 桜丘区民センター隣り 岩瀬宅


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オランダ福祉視察ツアー体験記 3日目 デンハーグ 「ホフステー」訪問

オランダ視察ツアー3日目はロッテルダムからデンハーグへ移動。午前中はローレンス(Laurens)財団(日本でいう財団法人)が経営する「ホフステー(De Hofstee)という認知症対応のナーシングホーム(日本でいう特別養護老人ホーム)を視察しました。オランダで最も評価の高いグループホーム「ナーベル(De Naber)と隣接し、同じ敷地内にあります。ローレンス財団はナーシングホーム10か所、ケアホーム25か所、それに高齢者住宅も20か所持ち、従業員数6,000人を擁する大組織です。
ホフステーは1980年に6階建てで建設され、その後2002年に改修されました。入居者は143人で、個室に123人、残りの20人は2人部屋10室で暮らしています。8~9人毎のLD付きユニットに分かれ、全部で17ユニットあります。
ホフステーのエントランスはさながらホテルのよう。オランダを象徴するオレンジの色で彩られていて、エントランス脇には入居者やその家族から寄贈された品物を扱う売店があります。
満面の笑顔で迎えてくれたボブさんはまさに広報係にうってつけの人物。時にユーモアを交えながら説明し、施設内を案内してくれました。ここはもともと看護師の養成所の様相を呈していたため病院のような雰囲気で、患者の満足が得られず、その後「入居者の残存能力を活かし、看護師はそれを手助けする」という方針に転換。たとえば、部屋の飾りつけなども
個人個人の自由を尊重しているそうです。また、それぞれの部屋には鍵をかけず、室内や庭への出入りはすべて自由、ただし正面入り口だけは施錠しているとのこと。
[Quality Of Care Becomes Quality Of Life]すなわち「尊厳」を大切にするという理念にもとづいているのだと思います。
認知症者の家族の99%が、認知症者が自由に行動することを望んでいて、何かが起こった場合の責任は家族がとる、ということが相互の認識としてあるようです。ケアされる側とその家族そしてケアする側との間に信頼関係ができているということなのでしょう。老人病の専門医、家庭医、言語療法士、作業療法士などの専門職のスタッフもいて、利用者の家族会と年に2回会合を開き、意見や要望をきくようにしているそうです。
施設内に足を踏み入れるとまるでどこかの街の通りにいるように感じられます。それは壁面に描かれた肉屋や果物屋、それにケーキ屋などのせいです。施設内には図書室や映画館、それにカフェやバー、スーパーマーケットもあります。
認知症の入居者は幼い頃に農作業や動物の世話をした経験がある人が多いことから、馬や羊、それに鶏や牛もいるというので、庭にでてみたら、なんとそこにはつくりものの牛が…思わず皆で大笑いしてしまいました。
帰り際ボブさんからプレゼントされたのは1本の傘。傘を開いてみれば、そこにはローレンスが運営する全施設の地図が載っていました。本当にPR上手なボブさんでした。

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